オールオン4のデメリットについて
オールオン4とは、歯がすべてない・ほとんど残っていない人に有効なインプラント治療法の一つです。最小で4本のインプラント体に対して片あご全体の義歯を取り付けることで、噛む機能や美観を回復することが可能です。
抜歯からインプラント埋入、仮歯の装着までたった1日で終わるので、患者の方の負担も少なく済みます。
オールオン4は、多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。この記事では、オールオン4のデメリットについて詳しく解説します。オールオン4を検討している方は、以下の内容を参考にしてください。
オールオン4のデメリット
オールオン4のデメリットは、以下の6点にまとめられます。
- 歯が残っていると治療できないため抜歯が必要
- 限られた歯科医院でなければ治療できない
- トラブルが起きた際に上部構造を全て外す必要がある
- (特に上顎は)オールオン6でなければ治療できない場合がある
- 保険適用外で治療費が高い
それぞれのデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
歯が残っていると治療できないため抜歯が必要
オールオン4は全ての歯を失った方向けの治療法です。歯が残っている方は対象外になります。現在歯がある方でも、歯周病などの理由で歯を抜く予定の方や総入れ歯を検討中の方には適用可能です。
しかし、残っている歯が健康であっても、オールオン4を適用したいのであれば、すべて抜歯する必要があります。これは、オールオン4で取り付ける義歯が総入れ歯のような形状で、自分の歯が残っている状態では装着できないからです。
抜歯は、歯の神経や血管を切断することになるので、痛みや出血、感染などのリスクがあります。また、抜歯後は歯茎や顎の骨が痩せてしまうこともあります。自分の歯を残したい方や、抜歯に抵抗がある方は、オールオン4よりも他の治療法を検討した方が良いでしょう。
限られた歯科医院でなければ治療できない
オールオン4は、少ない本数のインプラント体でしっかりと12本の義歯を支える必要があるため、手術には高い技術が必須です。インプラント治療は扱っていても、技術や設備的な問題でオールオン4の治療に対応していない歯科医院も少なくありません。
治療を受けたい方は、まず通える範囲でオールオン4の治療に対応できる歯科医院があるかを検討する必要があります。また、オールオン4は長期間のメンテナンスが必要になるため、信頼できて長く付き合える医師を選ぶことが必要です。
歯科医を安易に決めず、インターネットや口コミなどを利用しながら、納得できて長く付き合える医師を選んでください。手術は高度で繊細な技術が必要になるため、設備が整った歯科医院で受けるのが望ましく、インプラント治療の経験豊富な歯科医師でなければ対応できません。
トラブルが起きた際に上部構造を全て外す必要がある
オールオン4は、一体型の義歯をインプラント体に固定する治療法です。そのため、トラブルが起きた際には、上部構造を全て外す必要があります。例えば、インプラント体が緩んだり、義歯が割れたり、歯茎が炎症を起こしたりした場合などです。
上部構造を外すということは、義歯を外すということです。義歯を外すと、噛む機能や見た目が損なわれるだけでなく、インプラント体が露出してしまうことになります。
インプラント体が露出すると、感染や骨吸収のリスクが高まります。また、上部構造を外すと、再度装着する際には調整や修理が必要になることもあります。トラブルを防ぐためには、定期的なメンテナンスや自己ケアが欠かせません。また、トラブルが起きた場合は、早めに歯科医院に相談してください。
(特に上顎は)オールオン6でなければ治療できない場合がある
オールオン4は、基本的には4本のインプラント体で12本の義歯を支える治療法です。しかし、場合によっては、6本のインプラント体が必要になることもあります。これをオールオン6と呼びます。
オールオン6が必要になるのは、特に上顎の場合が多いです。上顎の骨は下顎の骨よりも柔らかく、インプラント体の固定が難しいからです。また、上顎洞という空洞があるため、インプラント体の長さが制限されます。そのため、上顎の場合は、オールオン4ではなく、オールオン6で治療することが多いです。
オールオン6は、オールオン4よりもインプラント体の数が多いため、より安定した噛む力や見た目を得ることができます。しかし、オールオン6はオールオン4よりも手術時間が長くなり、治療費も高くなります。また、インプラント体の数が多いほど、トラブルのリスクも高まります。
オールオン4とオールオン6のどちらが自分に適しているかは、歯科医師の診断によって決まります。歯科医師は、歯茎や顎の骨の状態、噛む力や見た目の要望、治療費の予算などを考慮して、最適な治療法を提案してくれます。オールオン4とオールオン6の違いやメリット・デメリットをしっかり理解して、歯科医師と相談しながら治療を決めてください。
保険適用外で治療費が高い
オールオン4は、日本では保険適用外の治療法です。そのため、治療費は全額自己負担になります。オールオン4の治療費は、歯科医院やインプラント体の種類、上部構造の素材などによって異なりますが、一般的には300万円~500万円程度かかります。
オールオン4は、総入れ歯や部分入れ歯に比べて、噛む力や見た目が優れているというメリットがあります。しかし、治療費が高いというデメリットもあります。オールオン4を受けるかどうかは、自分の経済状況や生活スタイルに合わせて慎重に判断する必要があります。
オールオン4のデメリット、高額治療費を抑える方法
オールオン4の治療費を抑える方法としては、以下のようなものがあります。
- 歯科医院を比較する
- インプラント体や上部構造の素材を選ぶ
- 分割払いやローンを利用する
- 医療費控除を申請する
これらの方法について、詳しく説明します。
歯科医院を比較する
オールオン4の治療費は、歯科医院によって大きく異なります。歯科医院によっては、オールオン4の専門クリニックや、オールオン4のキャンペーンを行っているところもあります。また、歯科医院によっては、インプラント体や上部構造の素材やブランドによって価格が変わる場合もあります。
オールオン4の治療費を抑えるためには、複数の歯科医院を比較して、自分に合った歯科医院を選ぶことが重要です。インターネットや口コミなどを利用して、オールオン4の治療費や実績、評判などを調べてみましょう。
ただし、治療費だけでなく、歯科医師の技術や信頼性、設備やサービスなども考慮する必要があります。安いだけではなく、質の高い治療を受けることができる歯科医院を選ぶことが大切です。
インプラント体や上部構造の素材を選ぶ
オールオン4の治療費の中で、最も高いのはインプラント体と上部構造の費用です。インプラント体と上部構造の素材やブランドによって、価格が変わります。
一般的には、インプラント体はチタン製、上部構造はジルコニア製が多く使われますが、他にもセラミック製や金属製などがあります。
インプラント体や上部構造の素材は、耐久性や生体親和性、見た目などに影響します。素材によっては、アレルギー反応や金属イオンの溶出などのリスクがある場合もあります。また、素材によっては、色が変わったり、汚れやすくなったりする場合もあります。
オールオン4の治療費を抑えるためには、インプラント体や上部構造の素材を選ぶことができます。しかし、素材を選ぶ際には、価格だけでなく、品質や安全性、美観なども考慮する必要があります。歯科医師に相談して、自分に合った素材を選ぶことが大切です。
分割払いやローンを利用する
オールオン4の治療費は、一括で支払うのではなく、分割払いやローンを利用することができます。分割払いやローンを利用すると、月々の支払い額を抑えることができます。しかし、分割払いやローンを利用すると、利息や手数料などが発生することもあります。また、分割払いやローンを利用するには、審査や契約などの手続きが必要になることもあります。
オールオン4の治療費を分割払いやローンで支払う場合は、利用できる金融機関やプラン、利率や手数料などを確認しておくことが重要です。
また、自分の収入や支出などを考慮して、返済計画を立てることも必要です。分割払いやローンを利用することで、オールオン4の治療費の負担を軽減することができますが、借金をすることになるので、注意が必要です。
医療費控除を申請する
オールオン4の治療費は、医療費控除の対象になります。医療費控除
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得税や住民税の還付を受けられる制度です。オールオン4の治療費は、自分や家族のために支払ったものであれば、医療費控除の対象となります。
医療費控除を受けるためには、確定申告を行う必要があります。確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの期間に、税務署やインターネットで行うことができます。医療費控除を申請する際に必要なものは、以下の通りです。
- 医療費控除の明細書(国税庁のホームページからダウンロードできます)
- 医療費のお知らせ(健康保険組合から送られてきます)
- インプラント治療の領収書(医療費控除の明細書に添付します)
- 確定申告書(A4版の用紙に記入します)
- 源泉徴収票(会社からもらったものを提出します)
- マイナンバー
- 印鑑
- 還付金の振込口座(申告者の名義のもの)
これらの書類を揃えて、税務署に持っていくか、インターネットで送信します。その後、医療費控除の額に応じて、所得税や住民税が還付されます。還付される税額は、所得税率や住民税率によって異なりますが、一般的には医療費控除額の30%程度となります。
オールオン4は、高額な治療費がネックとなる方も多いかと思いますが、医療費控除を活用すれば、税金の負担を軽減することができます。オールオン4の治療を受けた場合は、必ず医療費控除の申告をしましょう。また、医療費控除の申告には、インプラント治療の領収書が必要ですので、治療を受けた歯科医院から発行してもらい、大切に保管しておきましょう。
神奈川県鎌倉御成歯科では経験値の高いインプラント認定医によるインプラント、オールオン4無料相談、カウンセリングを行っております。ご希望の方は、お電話またはWEBにてお申し込みください。